『世界で最も貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉』 佐藤美由紀
南米ウルグアイ東方共和国の政治家で。第40代ウルグアイ大統領。
青年時代に、極左武装組織「トゥパマロス」に参加。13年間の獄中生活送った経験を持つ。
大統領らしからぬ質素な暮らしぶりが注目され、「世界でもっとも貧しい大統領」と呼ばれる。
プロローグにある、2012年6月にリオ・デジャネイロでの国連の「持続可能な開発会議」でのスピーチが有名。
グローバルな消費者社会に警鐘を訴えました。
その時に引用した言葉が、「貧乏な人とは、少ししか物をもっていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」
スピーチの最後の部分です。
「発展は幸福を阻害するものではあってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものではなくてはなりません。愛を育むこと、人間関係を気づくこと、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限の物を持つこと。発展は、これらをもたらすべきなのです。幸福が私たちの最も大切なものだからです」
いくつかの言葉を紹介します。
「私は貧乏ではない。質素なだけです。」
「物であふれることが自由なのではなく、時間であふれることこそ自由なのです。」
とても家族や家庭での時間、自分の時間を大事にしていることが伝わってきます。
「信念があれば人間は強い動物です。」
「お金があまりに好きな人たちは、政治の世界から出て行ってもらう必要があります。」
「もっとも良くないことは、国民から政治が嫌われること。そうなると、政治は失敗に終わります。」
「ひとつ言えることは、弾圧だけでは問題を解決することはできない、ということです。」
「世界は、地球全体、グローバルな法整備をする能力に欠けている。本来すべてをカバーすべき政治が弱体化しているからです。」
「私は自身の信念を持って政治運営します。たとえ正しいことであろうと、間違いであろうと。批判したければ、すればいい。それが自由ということだから。私の人生は常に批判を受け続けてきました。」
久しぶりこの本を手に取った。
信念は変わらずということで。