哲学と宗教全史 出口治明
この方の著書は、今まで当たりばかり。
本当に知識量と読書量には毎回感心します。
この本のベースは学生時代に培ったもののようですが、ここまで整理できるだけ読み込んでいるということですね。
読書中に父が突然倒れ意識もほとんどなくなり会話ができない状態が約二か月。そしてそのままお別れとなってしまった。教員・僧侶と二足の草鞋の人生だった。退職後は自坊の整備を20年一生懸命にやった。息子たち3人の嫁と孫8人を寵愛した。時間もお金も自分のこと以外に使う人だった。
多くの人と会話をすることが好きで、寺に来られる方がたくさんのエピソードを話してくれた。
話はそれてしまったが、読書を一時中止してやっと読了した。
自分の興味のあるところから読んでもいいし、過去のページを振り返りながら読むのもいいと思う。
なぜ哲学や宗教がこれまで何千年という長い時間、人々との生活とともにあったのか?
著者は、よりよく生きるために、また死の恐怖から逃れるために、必死に考えてきたことの結晶が哲学と宗教の歴史でもあります。もしかすると、どこかに明日への扉をひらく重大なヒントが隠されているのかもしれませんと。
これだけ科学が発展して様々な事象が解明されている時代に、「宇宙飛行士が宗教の扉を叩き、最先端の文明国で新興宗教が急増しているのは、はるかな巨人の高さにまで大きく成長した科学や哲学とは無縁に生きてきた普通の人たちの、生きる支えを探すための正直で切実な行動ではないのでしょうか。」とあとがきにあった。
さてあなたはどのように思いますか。
私は政治家として哲学を学び指針に、毎日本堂でお勤めをしながら仏に仕えながら宗教を生きる指針にしてこれからも生きていきます。